防爆電気機器

防爆電気機器

非電気機器の防爆構造

こんにちは。 今回は「非電気機器の防爆構造」のお話です。 先日、Webから自社製品の防爆仕様に関する相談を受けました。米国認証(UL,FM)を検討している、とのことで、当該製品や米国認証は詳しくなかったので簡単に調べてみました。当該製品(=局所排気装置)本体に対する国内規格は無さそう(?)で、装置の設置に関して「粉じん障害防止規則」に設置や点検の法規制が明記されていました。まだまだ解らないことが多いのですが、現時点で調べた範囲を書いておきます。 局所排気装置全体としては電気機器ですので、装置全体...
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防爆電気機器(3)

こんにちは。 今回は「防爆電気機器」の第3回になります。 前回(2)では防爆構造の概要や設計の基本を説明しました。何もないところから防爆製品を完成させるには、時間と労力が掛かりますので、初めて防爆機器を設計することになった場合は、なるべく既存の自社製品を、防爆仕様へ設計変更することから始めることをお勧めします。新しく防爆仕様の自社製品を開発するような場合には、まずは一般仕様の製品開発を行い、自社製品を確立してから防爆仕様製品へ展開することをお勧めします。 今回以降、具体的な防爆電気機器の設計につ...
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タイプ’m’のデジタルロードセル

こんにちは。 今回は従来にない樹脂充填防爆構造(以降タイプ’m’)のひずみゲージ式ロードセルをWEBで見つけましたので少し調べてみました。「防爆電気機器」シリーズでは防爆の全体像から法規制や本質安全防爆構造を中心に解説する予定ですが、新しいセンサが出てきましたので「番外編」として追加しました。(「防爆電気機器」(1),(2)参照) 筆者はタイプ’m’の機器は設計したことが無いので詳細やノウハウは今後調べて行きますが、今回はメーカから公表されている仕様等をもとに考察したいと思います。 防爆構造のひ...
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防爆電気機器(2)

こんにちは。 今回は「防爆電気機器」の第2回になります。 前回(1)では防爆電気機器の概要を説明しました。防爆電気機器を開発・設計するためには、機器の設計要件以外に法規制、規格、技術基準等守るべき構造要件が含まれるため、製品の要求仕様や顧客要求仕様以外にも数多くの条件を最初に把握、考慮しておく必要があります。 例えば、日本国内のみの市場を考えた製品なのか、輸出も考え国際規格等に対応した製品展開をするのか、防爆等級や設置場所は?、危険場所の機器と安全場所のインターフェースは?、等々製品の要求仕様の...
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防爆電気機器(1)

こんにちは。今回は「防爆電気機器」の話です。 今回も技術者の中でも馴染みの薄い特殊な電気機器、専門技術になります。防爆電気機器とはなにか?簡単にまとめると「可燃性のガス・蒸気・粉じんに対して火災や爆発の点火源(電気的火花や発火高温)とならないように設計された「防爆構造の電気機器」」になります。と言われてもよく解らない技術者も多い特殊な技術、製品と思います。広義には工場の電気設備も含まれますが、今回は個別の防爆構造の電気機器の話です。これは働く皆さんを守る「労働安全衛生法」他、法令、規格等によって...